N A T A R A J  W O R L D
【コック長紹介】

「ナタラジ」の総料理長 ミスター・サダナンダを紹介します。
サダナンダ1

■150種以上の料理レシピ
インド西部・グジャラート州出身。
グジャラート州は、ベジタリアンの聖地と言われるように、菜食者がインドで最も多い州。聖マハトマ・ガンジーの生まれ故郷でもある。

1990年に来日して以来ナタラジの厨房で、150種以上に及ぶインド料理レシピを考案、試作してきた。料理を作るのが人生最大の楽しみだという彼には、ユニークな点が二つ程ある。
そのひとつは、彼の経歴だ。
今でこそ有名になったインド式算数術だが、暗算の得意な彼は、数桁のかけ算や足し算をスラスラと答えて、よく周囲を驚かせた。
成績優秀だった彼は、難関であるインドの国家試験に合格、将来ある役人としてエリートの道を歩んでいた。
優しい母の家庭料理で育ち、自らも料理を作り、人々にふるまうのが大好きだった。 縁あって日本人の女性と結婚した彼は、ナタラジのオーナーの薦めもあって、安定した地位も名誉も投げ打って、料理人としての道を極める決意をし、日本の土を踏んだのである。


sadananda2.jpg
■極めて繊細でソフトな性格から生まれる料理
もうひとつのユニークな点は、彼の性格にある。
インド人というと、押しが強く、やたら大声で話す、いわば日本人と対極的な人たちだが、ところが彼ときたら、誰も、彼が怒ったり、怒鳴り散らしている姿を見たことがない 。
その人当たりは、日本人以上に繊細で、ソフト。その優しさは、彼が作る料理の味わいにも共通するものだ。
世俗的な、欲深い話の輪には加わらず、そんな人たちを見ると、「彼らはかわいそうな人なんですよ」と奥さんに語っていたそうである。

まあるい性格の彼は、その体格もますますまあるくなり、厨房を狭くさせつづけている今日この頃である。

サダナンダは言う。
「料理で大事なのはホモジニアス、調和です。火加減、スパイスや具を入れるタイミングなど、すべてが絶妙のバランスの中で調和するとき、最高の料理が生まれるんです。」
ホーム